短大「音楽探検」の授業で「クリエイティブ・ヴォーカル演習」(岡崎雪先生)を見学してきました。
楽器資料館見学や雅楽、バロックダンスの授業へ伺い、奈良時代の日本からルイ王朝のフランスなど
過去を振り返り新たな発見を得てきた「音楽探検」も前期の第三コーナーを回り、
ググイと方向転換、今回は「いまどき」の音楽シーンに触れてきました。
ミュージック・クリエーション専攻2年の皆さんが履修する「クリエイティブ・ヴォーカル演習」
(岡崎雪先生)は、別の授業で作詞作曲した曲を、自ら歌い、クラス内でディレクションとフィードバックをしあう演習です。
ご自身もヴォーカリストである岡崎先生からは、歌い手の立場から実践的なアドバイスがサクサクと。
ちなみに、楽曲提供したい歌手の想定もあり米津玄師や椎名林檎、NMB48といったアーティスト名が記されていました。
とにかく新鮮!というのが見学に伺った学生の皆さんの声、声、声。
ふだんの授業やレッスンとの違いから感じた驚きや発見は実に大きかったようです。
パソコンが支給され、自作曲を自身で歌うことや、コンピュータで音源を作ることは
特にクラシックを専攻して、楽器に自身の声に向かう日常とは大きな違いなのでしょう。
ふだんポップスをよく聴いていても、その作品を作る過程のことはイメージしづらかったかもしれませんね。
マイクを使い、メロディとリズム、ハーモニーを的確に表現する技術は、
クラシックとはまた異なりますが、それぞれの道で奥深いものです。
2人1組でハモり(パートチェンジもあり)自作曲を歌ったあと、ディレクションして欲しい人を
指名すると、その人は瞬時に具体的・的確に「〇〇の部分を~~のように××して」と伝えなければなりません。
こうしたやりとりが、見学した履修の皆さんには特に新鮮に感じられたようです。
「ふだん」との大きな違いを感じ取った今回の見学については、
その「違いの中身」をこのあとの授業内で掘り下げる予定です。
そこには、クラシックを演奏すること、また企画やプロデュースへのヒントもありそうです。
自身が学ぶ音楽、それがクラシックであるかないかに関わらず、
雅楽や民族音楽、古楽、バロックダンスにポピュラー音楽をクリエイトするetc.
これら授業の振り幅の広さは、音楽大学ならではですね。
音楽学では、こうした実演の学びを支える”背骨”となる授業を開講しています。
「声」による表現をジャンルや形態、さまざまな角度で掘り下げるこの数回の授業、
次回は「ミュージカル歌唱法」に触れます!(松本京子)