大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

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オンラインでも音楽探検!

音楽探検(水曜2限・短大)は、当初シラバスから内容を大きく変え、
少人数でのzoom授業が3回目を終えられたとのことです。

担当の松本京子先生からの授業レポートです。

 

当初のシラバスは、カリキュラムの制約上、履修ができない授業や、学内施設、設備を使いつくし、視野を広げることを目的に、雅楽バロックダンス、そして昨年度、個人レッスンが主科目の専攻生の皆さんから驚きの声が多かった、楽曲制作ディレクションの演習、そして録音室でのプチレコーディングなどが盛り込まれていました。


しかし、今般の遠隔授業につき、見学予定の多くの授業も影響を受け、当初予定の内容は困難と判断、テーマと授業形態の変更を敢行しました。今年のテーマはずばり、


「コロナ”下”の音楽、人~雅楽からリモートアンサンブルまで」


1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災を経て、本学での過去7年の授業では、これらの天災の折の音楽、文化芸術に関わる動きを話すとき、
「あの頃は…」と当時のことを話してきました。

しかし、この現在進行中でもある数か月の出来事についてはそうはいきません。
初回の授業(zoom)で話した通り、新型コロナウイルスと向き合っている期間は、学生の皆さんと私で何の経験の差もないのです。


公演の「自粛」から始まった、コンサートやライブ、演劇など多くの文化芸術の「生」の時間が休止を余儀なくされ、文化芸術関係者の日常は、この数か月で激変し、今も日々刻々と状況変化のスピードは目まぐるしいほどです。

これまで3回ののzoom授業では、この状況での一つの大きな流れとなった
「動画配信」に着目しました。

小曽根真さんの53日連続ライブ配信をはじめ、著名アーティストによる配信
・遠隔で複数のアーティストが合奏する「リモートアンサンブル」
・アーティストとファンの双方向のやりとりを生かした動画配信

これらの動画配信について「視聴して楽しむ」「パフォーマンスに刺激を受ける」から一歩すすみ、それぞれの動画配信の「つくり」や「狙い」にフォーカス…!

そして、次回は「まさに今!」を見てきたこの3週間から一気に数百年タイムスリップ。
当初シラバスで予定していた専攻科「古典舞踊(バロックダンス)」(樋口裕子先生)のzoom授業へ、バーチャルでお伺いすることになりました。

各々の場所でストレッチし、ステップを踏みます
舞踏会が重要な社交場だった当時の貴族が「体力勝負」だったことは、昨年の見学で身に染みたのですが、さて今回はどうなるでしょうか。

次々回以降は、文化芸術への支援や、ライブや公演再開に向けた課題や取り組みを、また現在進行形の情報収集や分析、考察をまじえて進める予定です。

履修生はクラシック、ポピュラー、邦楽とバラエティ豊かな専攻に加えて社会人学生の方も。
苦難の状況下ではありますが、今だからこそ向かい合える豊かな学びの時間となることを目指しつつ、梅雨入りを迎えます。

 

*画像は、ある回のzoomの画面から(加工しています)
チャット機能も有効ですね

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