大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

大阪音楽大学大学院音楽学研究室に関連するお知らせをお伝えしていきます。研究室mail address:ongakugaku@daion.ac.jp 最新情報はTwitterで!

チェンバロの宝庫、あなたも弾いてみませんか?

大阪音大には多種多様なチェンバロがあります。

ここでその一部をご紹介します。

全て、教室にあり、鍵をA館施設で借りれば、授業中でなければ演奏可能です。

教室はB207とB403、H213です!
後の数台は、学生さん向けの練習室(F201、F105)に入っており、そちらは、A号館の練習室貸し出しカウンターが鍵の借用場所となります

使用にあたって注意書きが楽器の側に置いてありますので、それをご覧ください。

月曜日の昼休みにはH212に教員がいますので、詳しいことは尋ねてください。

 

1 イタリアン(イタリアモデルのチェンバロ

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フレミッシュ(フランダース地方のチェンバロ

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フレンチ(フランス・17世紀スタイル)

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フレミッシュ(フランダース地方のチェンバロ

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かわいいチェンバリーノ(H213)

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興行主、A.ストロークについてのウェブサイト公開

4年間の科研基盤Cの研究を終えるにあたり、その成果をウェブサイトという形で公開しました。

“Awsay Strok and His Asian Tour(1910−1950s) The Activities of an Impresario from 1910s to 1950s”

ongakugaku2.wixsite.com/strok

日英二か国語で、忘れられた興行主の40年間にわたるマネジメント活動を一挙に紹介しようとするものです。

10年ほど前に、上海発行の英字新聞と仏語新聞を毎日眺めていた時、「あれ?どうして大きな公演広告には必ずA.Strokという名前が記されているのだろう?」と疑問を抱いたのが、ことの始まりでした。

その後、論文を機関誌『音楽学』に投稿し、それが縁になり音楽之友社より単著を2019年に出したところ、関心を持ってくださる音楽学者のご紹介で上海音楽学院出版社から2020年1月に中国語版が刊行されました。

一つの疑問から本になるまでおよそ10年がかかっていますが、それでもスピーディな方で、20年、30年かかってもなかなか形にできにくい研究もあるかと思います。コツコツと地道な作業を続ける粘りと、たとえ陽の目を見なくても腐らず、自分自身がエンジョイすることが大切ですね(自戒を込めて)。

このウェブサイトはかつての音楽学助手の織田優子さんのご協力を得て、形になりました。そして長年、大阪音大旧音楽博物館が保存、整理されてきた洋楽資料(主に公演プログラム)を使用させていただきました。

ストロークという稀代のマネージャーを縦糸に、そこに関わったアーティストやオペラ団、ダンサーたちを横糸に、壮大な織物が頭の中に夢のように広がります。夢を実現するのは次の世代でしょうか。(井口)

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ストロークのひ孫、Adam Carrow氏から寄贈された1937年の肖像写真

 

修士リサイタル講評会

先日、5夜にわたり開催されました修士リサイタルの講評会が三月二日に開催されました。今年も昨年に引き続き、外部評論家として、音楽学者の能登原由美先生と大久保賢先生が全員にそれぞれ批評をくださいました。

まずは、前置きとして、「これは一聴き手である私の批評であって、当然のことながら反対意見もありうる」と能登原先生。

確かに絶賛と不評に分かれるケースもあるのが演奏の常で、今年もそういったケースがあったかと思います。

「作品をいかに誠実に再現するか、あるいは作品をダシにして自分のパフォーマンスを押し出すか」と大久保先生が言われるように、この二極の間のどこかに立ち位置があり、後者であれば、それはそれでよい、とも大久保先生。とは言いつつも院生に質問し、その答えから今の自分に足りないものを自覚するよう促すという形での批評でした。

お二人に共通したコメントに「小さな山はいくつかあるけれど、どこに一番の山を作るのか」というご指摘がありました。つまりクライマックスに向けて進む意識がないと平板に陥る、ということでしょう。

また歌にともなう発音の問題は毎年、指摘されていることです。

プログラムノートの重要さも然り。

今年は音楽学研究室から2名の出演がありました。修士1年目にしては両名ともすぐれた発表だったと私は感じましたが、もちろん課題についてお二人の先生からご指摘がありました。このご指摘を生かして修士論文に向けてますます励んでもらえればと思います。(井口)

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どんなに忙しくても雛人形

 

世界のしょうない音楽ワークショップから映像作品が

日本センチュリー交響楽団の「コミュニティ・プログラム」は、2014年に始まり、次々とユニークなワークショップを展開しています。オーケストラが社会とどのように関わることができるのか、野村誠さんをコミュニティ・プログラム・ディレクターに迎え、様々な音楽家や市民と協働しながら作り上げた数々のワークショップの一つにわれわれが参加している「世界のしょうない音楽ワークショップ」があります。今回、ワークショップから生まれた7作品が、公文協のシアター・アーカイブスで公開されました。すばらしい映像と音響です。
「世界のしょうない音楽ワークショップ」からは、異色のコラボレーション作品、バリ・ガムランとヴァイオリンのための「ルー・ハリソンへのオマージュ」が収録されています。バリ・ガムランの小林江美先生率いるギータ・クンチャナと楽団員、ヴァイオリニスト巖埼友美さんの熱演です。私はインタビュー参加させていただきました。(井口)

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ご視聴は下記より。ログインはとても簡単な登録でOKです。
<野村誠×日本センチュリー交響楽団 post-workshop作品集「ミワモキホアプポグンカマネ」配信開始!!
野村誠×日本センチュリー交響楽団 post-workshop作品集「ミワモキホアプポグンカマネ」が公文協シアターアーカイブスにて公開を開始しました。

日本センチュリー交響楽団が作曲家/ピアニストの野村誠さんと2014年から続けてきたコミュニティプログラムにておこなったワークショップ、レクチャー、リサーチ、パフォーマンスを経て創作された作品の中から譜面があり、プロの音楽家により演奏される作品を豊中市立文化芸術センターアクア文化ホールにて改めて撮影のセッションをおこない収録した映像を配信しております。
純粋に音楽映像としてお楽しみいただけることと、各作品の基となったプロジェクトの背景をお伝えすることのバランスを考え、演奏映像と各収録作品毎のインタビュー映像に分けて公開しております。インタビュー映像は各作品の無料のトレイラーとしてもお楽しみいただけます。
公文協シアターアーカイブスのサイトにて新規会員登録/ログイン(無料)すると、各作品のインタビュー/トレイラー映像は無料で見ることができます。
チェロ協奏曲「ミワモキホアプポグンカマネ」 https://syueki4.bunka.go.jp/video/51
ルー・ハリソンへのオマージュ  https://syueki4.bunka.go.jp/video/52
ハイドン盆栽 https://syueki4.bunka.go.jp/video/53
問題行動ショー https://syueki4.bunka.go.jp/video/54
土俵にあがる15の変奏曲 https://syueki4.bunka.go.jp/video/55
ベートーヴェン250 https://syueki4.bunka.go.jp/video/56
本編映像(90分、7作品)は500円で購入し、繰り返し見ることができます。
https://syueki4.bunka.go.jp/video/50
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世界のしょうない音楽祭・映像公開!


昨年11月より6回のオンラインワークショップを経て、1月17日(日)に世界のしょうない音楽祭(豊中市主催 日本センチュリー交響楽団共催 大阪音楽大学、しょうないREK協力)が開催されました。

音楽学からはシタールの田中峰彦先生、ガムランの小林江美先生、ヴィオラ・ダ・ガンバの上田牧子先生、そしてコーディネータの井口が参加出演しました。邦楽の菊武厚詞先生、教職の平山るみ先生、長谷川真由先生はそれぞれ三絃、尺八、市民パートリーダーとして、参加出演されました。

といいましても無観客でステージ上でもディスタンスを取り、マスクをつけるというかたちであったことは昨今の状況から致し方ないことでした。

今年の新曲は<日羅印尼中の知音>野村誠作曲。

タイトルの通り、6回のワークショップのテーマ国、日本、ルーマニア、インド、インドネシア、中国を数珠つなぎにした作品です。

映像は下記からご覧いただけます。

 

開始から 箏の雲井調子で自由に音出し
2’08” 雲井調子からの旋律 邦楽の回で覚えた箏の糸の名「仁智礼義信文武斐蘭商斗為巾」を歌う
3’35” 日本センチュリーの回のテーマはルーマニアだったのでルーマニアの音階など
4’52” インドの回 鹿のラーガ シタールと独唱に合わせて皆が「しかしかしか」と唱和する
7’07” インドネシアの回 バリ・ガムランの五音音階でゆったりと
8'25” 中国の回 <茉莉花>の旋律や三分損益法の説明で使われたストロー笛
10’05” 五カ国が混じり合い、どんどんカオスとなる
12’00” 五ヶ国語で挨拶で終わり
12’17” エンドロール 

オンラインで音楽ワークショップができるのか?と懐疑的だったメンバーも終わってみれば、そしてこの映像を見た後は「あ〜いつも通りプロもアマチュアも持ち味が出せた!頭の中でこの曲がずっと鳴っている、来年も何が何でも続けたい!」との感想が。

ぜひ、ご笑覧くださいませ!!

豊中市をはじめとして関係スタッフのみなさま、ありがとうございました!!

 

https://www.youtube.com/watch?v=tVZx1HFaSD4

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シタール、田中先生とガムラン、小林先生

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豊中市ローズ文化ホール
 

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右端、ヴィオラ・ダ・ガンバの上田先生

修士リサイタル(2月24日、第4夜に音楽学から出演)

毎年、真冬の2月に行われる修士リサイタル、大学院1年が奨学金をかけて競う場であり、この1年間の成果を披露し批判をあおぐ場でもあります。一人の持ち時間は30分ほどですが、プログラムノートも演奏者自身が執筆します。

会場は学内ミレニアムホール、とても音響のよいホールで、響きすぎるくらいの会場です。

今年は音楽学研究室より金山将太さんと坂井威文さんが第4夜に登場されます。他の研究室と異なり、演奏ではなく研究発表を行いますが、金山さんは発表中にチェンバロをご自身で演奏される予定です。

 金山将太 F.クープランの発想標語はいかに読み解くべきか

 坂井威文 コロナ禍における合唱の実践 — テレコーラス・プロジェクトを中心に

 

コロナのために入場には一手間が必要ですが、下記のウェブサイトからお申し込みいただければと思います。

www.daion.ac.jp

ご来場を心よりお待ちしています!

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事前に電子チケットの入手が必要です。

 

世界のしょうない音楽祭・無観客で開催されました!

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奏者間の距離、マスクなどルール厳守


大阪音大で毎年おこなっている世界のしょうない音楽ワークショップが2020年度はオンラインに切り替わり、本番もコロナ状況をかんがみて、1月17日、無観客で開催されました(豊中市ローズ文化ホール)。

音楽学の先生方、上田牧子、田中峰彦、小林江美先生と井口(ヴィオラ・ダ・ガンバシタールガムラン、箏)や邦楽の菊武厚詞先生、教職からも平山るみ(尺八)、長谷川真由先生などが参加され、日本センチュリー交響楽団の楽団員、公募で集まった一般参加者とともに野村誠作品『日羅印尼中の知音』の世界初演を行いました。

オンラインでできることは予想以上に多くあり、昨日の最初で最後の全員演奏では、限られた時間の中で、プロもアマチュアも混然一体、白熱のライブの時間を満喫しました。この世界初演の映像は後日、広く公開されます。

民族楽器、古楽器、オーケストラ楽器が集まる世界のしょうない音楽ワークショップはこれまで7年間続いてきました。通算すると50回を数えます。これだけ長続きしているのはワークショップや野村作品の魅力に加えて、やはりメンバーの中に流れるよい空気感があってのことかと思います。そして豊中市やしょうないREKスタッフの縁の下の支えも。

来年こそは本来の形で、音大教室でのワークショップが実現できますように!(井口)