8年目となる世界のしょうない音楽祭(ローズ文化ホール)が終幕しました。
音楽学からはシタールの田中先生、ガムランの小林先生、ヴィオラ・ダ・ガンバの上田先生、そして井口が三絃と箏で参加しました。邦楽専攻の菊武先生、教職の長谷川先生、邦楽卒業生の饗庭凱山さん、ワークショップには平山先生も毎回参加されました。野口弘さんは音楽学の科目履修でおなじみですが、今回はギターでソロパートを演奏されました。(専攻の壁を越えていますし、第一部にはミュージックコミュニケーション専攻からSHONAI STREET BANDが出演されました)
この音楽祭は、先立つ6回のワークショップで野村誠さんが新作を創る、という考えてみればものすごくハードな試みです。
しかもコロナのために対面でワークショップに参加できないという条件付きでした。
前半4回は「淳風とよなか」という老人ホームをお借りして、最後の2回は大阪音大の大教室に集まりました。
けれども、時間は毎回1時間、延長はできず、4回を終えた時点で野村さんが作品創作に取り掛かるという無茶な試みです。
今回の目玉は十九絃の箏とそれを考案された菊武祥庭氏の楽曲<稚児桜>、同じ時代の宮城道雄の<春の海>そして各回のワークショップから生まれた旋律やリズムが盛り込まれました。
5回目に譜面が登場し、そこから10分ほどのワールドミュージック交響曲を仕上げてステージで演奏。
楽譜ができてからの後半はジェットコースターに乗っているような怒涛の数日間でした。
昨日は午前11時からリハーサルを始め、その中で調整などが行われ、本番間際まで確認作業が続きました。
そしていよいよ本番。
トークから入るという申し合わせだったのですが、トークが噛み合わず、笑いが客席から起こり、冷や汗をかきました。
そしていよいよ、新作「雪つもり 時の流れが 春をよび」のお披露目です。このタイトル自体もワークショップから生まれたのですが、静かな<春の海>からそこにヴァイオリンの<キラキラ星>が重なり、楽器が一つずつ重ねられギターの美しいメロディと十九絃が重々しく幕を閉じます。
そこから<稚児桜>(菊武祥庭作曲)の手事部分の箏の丁々発止と尺八の掛け合い、そこに民族楽器やオーケストラの弦楽器が加わり、市民の打楽器や箏もノリノリにダンスミュージックばりのリズミカルな流れにのり、最後はやはり十九絃で重々しく終わります。
後日の映像公開をぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。
ともかく、これだけの大人数で当日、決まることも多く、そんな難しい舞台をきちんと成立させてくださったホールスタッフや舞台統括者の本城さん(日本センチュリー響)、そして豊中市のスタッフに深く深く感謝しています。
幸せこの上ない一日でした。
来場くださった市民の皆様もありがとうございました!!
写真をいくつか
出演者の皆さんと(音大チームとセンチュリーチーム)
世界音楽のオーケストラなのだ!