大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

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授業紹介「西洋音楽史概説」

今日は、水曜の「西洋音楽史概説」(村井晶子教員)をご紹介します。

村井先生のレポートをご覧ください。


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西洋音楽史概説(水曜日2・3限)は村井が担当しています。
講義の目標の一つは、バロック以降の音楽につながるものとして、
中世やルネサンスの音楽を活き活きと、とらえることです。
そのために、手作りの視聴覚教材を多く取り入れ、
時代背景を浮き彫りにし、また、演奏に合わせて楽譜も画面に表示することで、
音楽の全体像を楽しみながら理解していただけるようつとめています。


前期には、学生の皆さんがあまり聞いたことのない、
中世やルネサンスの音楽を扱いました。
例えば、グレゴリオ聖歌は、石造りの聖堂の豊かな響きの中で演奏すると、
単旋律でありながら、遅れて聞こえる残響音ときれいに音が重なります。
そのような残響時間9秒の聖堂の音をパソコンでシミュレートして示して、
教会音楽の背景に豊かな響きがあることを感得して頂きました。
また、ルネサンスまでの聖歌や世俗曲が、
バロック以降の音楽に旋律として使われていることを実例を挙げて鑑賞して両者を比較し、
縁遠いと思われていた中世やルネサンスの音楽が実は私たちに近い
ところにあったことを理解できるようにしています。


後期でも、作品分析を行いながら、黎明期のオペラや、バッハの受難曲、
ピアノの発達の歴史などをできるだけ
わかりやすく解説するための教材を用意しています。

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村井先生の手作りの視聴覚教材は、とても工夫されていてわかりやすいです。


(く)