大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

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♪海外見聞録

先日発行された大学の情報誌「Muse」で、ウェールズ音楽演劇大学・古楽科に留学していた、音楽学4回生の京谷くんの記事が掲載されましたので、ご紹介します。





日本では得られない貴重な体験

                        京谷政樹


僕は、今年度の前期に英国王立ウェールズ音楽演劇大学・古楽科に交換留学し、チェンバロを専攻しました。留学期間中には、チェンバロのソロとバロック・アンサンブルを軸に、さまざまな音楽経験を積むことができました。特に、同じ古楽器仲間と音楽を作り上げていく、アンサンブルの喜びは忘れ難い経験となりました。また、ソロの演奏者として、あるいはアンサンブルの一員として、いくつかの演奏会に出演する機会にも恵まれました。
 ところで、イギリスで驚いたことが1つあります。モダンの(つまり古楽器ではない普通の)楽器の専攻生でも古楽器を勉強する学生もいるということなのです。しかも、ちょっと副科でやりました、というようなレベルではなく、上手なのです。例えば、ヴァイオリンの学生はバロック・ヴァイオリンを、トロンボーンの学生はサクバットを演奏していました。この試みは、古楽器の演奏を通して、モダンの楽器だけでは得られない幅広い視野を身につけることを目的としているようでした。
 留学生活では、語学や生活環境で非常に苦労することもありました。最初の一歩を踏み出すには少し勇気がいるかもしれませんが必ず何ものにも代え難い経験になると思います。



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