大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

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上海音楽学院で講義してきました!


9月13日、午前10時から上音(上海音楽学院)で「20世紀前半、上海と大阪における洋楽受容の比較研究」と題する講義を1時間半おこないました。
この講義は、資料調査のために上海に行くことが決まったあとで、突然、依頼を受けたので、準備時間が短く、パワーポイントは日本語で作ってもっていったのですが、やはり受講生のことを考えて、7日に現地に到着したのち、中国語に翻訳することになりました(かつての留学生、孫寧寧さんの協力に、非常感謝!)
今回は学院から日本語でよい、といわれたので、一部をのぞいて、日本語で話しました。しかし、ことは簡単ではなく、若い学生に1920,30年代の大阪の話題は用語ひとつをとってもわからないことだらけです。結局、司会と通訳をつとめてくださった趙維平教授が私がはなす倍以上の説明を付け加えて丁寧に日本の状況を説明してくださいました。
質問は時間切れになるまで途切れることなく続き、近代音楽史の金橋副教授や学生達から鋭い問いかけが発せられました(たとえば東京音楽学校と大阪音楽学校の外国人音楽家に対する接触の違いや、今の上海の西洋音楽の状況についてどう思うかなど…)。
この模様は音楽学網という中国語サイトに写真つきで詳しく掲載されています。http://musicology.cn/lectures/lectures_7041.html

発展に発展を重ねる大学の勢いに圧倒され、またいつものことですが、学院の周囲が緑の並木道がつづくとてもすばらしい環境(旧フランス租界の中心)なので、バスを手前で降りて、ゆっくり散歩がてら歩いて出かけました。

終了後は学院の先生方と昼食会。音楽学の先生方や、副院長さんたちと楽しいひとときを過ごしました。そしてその足で空港へ。あっという間の一週間でした。

大阪音大と上海音楽学院の交流がもっとさかんになると、お互いに学びあえることがあるのに、と思いつつ2時間のフライトで大阪に帰ってきました。




井口淳子