大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

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集中講義の3日間

今年も残りわずかとなりました。

一年を振り返ると音楽学研究室としては、恒例となった古楽カフェ、秋のバロックダンス特別講義と、古楽系の活動が記憶に残ります。

4月から対面授業に移行したこともあり、教員同士が顔を合わせる機会もぐっと増えました。

(ただし、忘年会などはコロナのために実施できず、残念!)

さて、私は21日から3日間、東京藝術大学の楽理専攻が開講している集中講義を行いました。本来なら対面授業なのですが、本務校との兼ね合いからオンラインにさせていただきました。

テーマは目下の自分自身の研究テーマである中国近代の洋楽史です。それも上海に特化したレクチャーだったので、惜しげなく一次資料をバンバン、お見せしました。

また、一次資料の探し方、ちょっと癖があるアーカイブ、データベースの扱い方など、研究者向けとも言えそうな授業内容でしたが、学部生でも十分に反応してくれました。

話題が戦争に及ぶと、やはり今、進行中の世界情勢と重なりますし、この授業中に久々に開いた上海音楽学院のサイトがまるで1970年代のような様相になっているのに驚きました。一方で上海交響楽団の方は体制とは全く関係のないお洒落なトップページになっていて、この違いにも驚きました。大国は一枚岩ではないのです。

1コマ終わるごとに、私がこれまで書いた短めのコラムなどを読んでもらい、最後は最新の論文(2万字超え)を読んでいただきました。

学部生にとっては大変だったと思いますが、受講生は皆さん、それぞれ最後までついてきてくださいました。話すことで私自身も研究内容を整理できた気持ちです。

話す仕事は終わったものの、今日から再び、書く仕事に。

年末年始もあまり関係なく書き続けます!(井口)

集中講義でも紹介した黄自作曲の上海フランス租界の学校校歌を録音した時の写真