大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

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高校の先生方がケチャ・ガムラン体験(小林江美先生リポート)

小林江美先生より大阪府の高等学校音楽教員対象の研究会のリポートが届きました。

猛暑の中、ケチャ、ガムランに夢中になられた先生方、きっとそれぞれの学校で楽しい小林先生直伝のケチャが体験されることでしょう!

 

小林先生リポート

「昨年度の夏に引き続き、大阪府高校音楽教員の研究会の講師を務めました。

前回はガムランメインで後半ケチャをして、リズムの掛け合いやアンセルを楽しんでいただきました。
普段の音楽の授業ではケチャについてはさらっと説明して、動画などの鑑賞に留まるとのことです。
扱いに困る感じ?でしょうか。
昨年度研究会参加後、今はうちのスタジオにガムランを習いに来てくださっている先生とお話をしている中で、先生方に生徒たちのケチャを運ぶナビゲーターの技量を身に付けてもらうことが必要だと気づきました。
声のアンサンブルのエンジンをかけ、アクセル踏んで勢いを付け、急ブレーキを踏んで全体を止まらせる役目の重要さ。
運転手の技量がないと、ケチャの抑揚や変化に富んだ声の世界を味わえません。

なので、ケチャを運転する運転技術を身に付けること、に力を注いだワークショップを試みました。

まずは私のナビでバリスタイルのケチャを。
声を出しながらの未知の動きに、皆さん笑いが絶えません。

 

そして、エンジン、アクセル、ブレーキなど運転の技術ポイントを解説。
皆さん積極的!
ちょっとした声の張り方、表情でもバリっぽくなります。

 

 

 

その後3つのグループに分かれて、役割を交代しながらそれぞれのグループのケチャを作ってもらいました。
3パターンのリズム、テンポキーパーも勿論それぞれ大切な役割です。
向き不向きはあるものの果敢に交代しながらいろいろな役目に挑戦。

 

「アレ?困った~わからなくなった」

でも大丈夫、皆で助け合います。

オリジナルな動きも取り入れたり、新鮮です。

「え?あっちのグループなんか進化している~!」

それぞれのグループの作品を発表し合い、讃え合います。

面白いケチャが3つ仕上がりました!

今後は先生方がそれぞれの学校の授業で、生徒に合った言葉遊びなどアレンジしても良いし、バリ風に寄せても良いし、どうぞご自由に!

実際、昨年度のガムランの曲を学校にあるグロッケンなどの楽器でアレンジして使ってくださった先生も!動画を見せてくださって、感動しました。

 

そして後半はガムラン演奏体験。

参加者が多いので初めての方は楽器の表から、2回目の方は裏からと、1台に2人ずつでコテカンのリズムの掛け合い。

皆さん、さすが優秀です。教え合ってあっという間に仕上がっていきます。

 

 

去年までしにくかった密になっての演奏、楽しいなあ。

勘の良い先生方が集まっていて、緻密なデザインの演奏にもチャレンジできて満足。

バリガムランの音世界の面白さ、素晴らしさを高校生に伝えていただけると嬉しいです。
世界は広い、まだまだ知らない面白い音楽がある!
心の間口もきっと広がることでしょう!!

小林江美」