ちょうど、1年前にオーケストラのアウトリーチ、とくにコミュニティ・プログラムによるワークショップの参与観察記録にもとづく卒論を書いた伊介芽生さんが4月から在阪オケのアシスタント・ステージマネージャーになることが決まりました。
大学コンサートセンター勤務での経験を生かして、学外にはばたいてくれることを期待しています。ステージマネージャーになることが夢だと在学中にいっていたとおり、着実に努力を続けてきた結果ですね。おめでとうございます!
ちょうど、1年前にオーケストラのアウトリーチ、とくにコミュニティ・プログラムによるワークショップの参与観察記録にもとづく卒論を書いた伊介芽生さんが4月から在阪オケのアシスタント・ステージマネージャーになることが決まりました。
大学コンサートセンター勤務での経験を生かして、学外にはばたいてくれることを期待しています。ステージマネージャーになることが夢だと在学中にいっていたとおり、着実に努力を続けてきた結果ですね。おめでとうございます!
井口淳子先生が著書『亡命者たちの上海楽壇 -- 租界の音楽とバレエ』(音楽之友社)を刊行されました。
出版社サイトから一部立ち読みもできるそうです。
https://www.ongakunotomo.co.jp/catalog/detail.php?code=371120
紹介
「租界都市上海には、欧米人による音楽文化が深く根付いており、19世紀にはオーケストラや西洋式劇場を有していた。さらに20世紀に入ると、ロシア革命を逃れたロシア人亡命者、ナチの迫害を逃れたユダヤ人避難民のなかの第一級の音楽家が、ペテルブルク、モスクワ、パリ、ベルリン、ヴィーンなどの最前線の音楽を、上海租界にもたらした。本書では1920年~40年代の、亡命者たちの「上海楽壇」における音楽とバレエの実像を、精密かつ鮮明に描き出す。オーケストラ・演奏家・バレエ団などが、いつ、何を上演し、人々がどう受け止めたのかは、これまで明らかになっていなかったが、近年公開やデータベース化が進む上海租界で発行された外国語新聞を通して、読み取れるようになった。また、朝比奈隆、小牧正英、山田耕筰、原善一郎など多くの日本人に引き継がれた上海楽壇からの遺産の様相、および興行主A.ストロークのアジア・ツアーの全容も、本書で初めて明らかになる。」
目次
第1章 ライシャム劇場――西洋と東洋の万華鏡
第2章 上海楽壇――モダニズムからコンテンポラリーへ
第3章 上海バレエ・リュス――極東でディアギレフを追い求めたカンパニー
第4章 巡業するヴィルトゥオーソたち――興行主A.ストロークのアジア・ツアー
第5章 外地と音楽マネジメント――原善一郎と上海人脈
2月9日、豊中市立ローズ文化ホールにて午後14時より「世界のしょうない音楽祭」が開催されます。
この音楽祭はそれにさきだつワークショップのお披露目の意味もありますが、第1部のトリに、音楽学部会の3名の先生方と大阪音大の教員、卒業生による「しょうないワールドミュージックバンド」が登場いたします。
「楽園の彼方に」という田中峰彦先生の作品は各楽器のソロと即興をまじえ、東洋なのか西洋なのか、はたまたどこにもない楽園なのか、と幻想の世界へ誘いこむような魅惑的な作品です。
「楽園の彼方へ」(田中峰彦作曲)
演奏:田中峰彦(シタール)、小林江美(ガムラン)、上田牧子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、平山泉心、饗庭圭輔(尺八)、菊武厚詞(十三絃)、原茉里(十七絃)、野村誠(ピアノ)
特別参加として森亜紀子(ヴィオラ)、菊妙友人美(三絃)、田中りこ(タブラー)
以上、豪華10名の演奏家がそれぞれの楽器の持ち味と即興を競いあいます。
先着300名ですが、無料ですので、ぜひ、お運びください!
4月14日、京都西本願寺にて公開シンポジウム(日本音楽学会西日本支部特別例会)が開催されます。
詳しくは特設サイトをご覧ください。https://onpitsusya.jimdofree.com/
シンポジウム・コーディネータは能登原由美先生(『ヒロシマが鳴り響くとき』の著者)です。美術と音楽の双方から1930年代から戦時、そして戦後への時間軸のもと、芸術を通して「戦争/暴力」と人間について考えるシリーズの2回目です。美術界の報告者は平瀬礼太氏、音楽は『音楽を動員せよ』『総力戦と音楽文化--音と声の戦争』ほかの著者である戸ノ下達也氏、そして近刊『亡命者たちの上海楽壇--租界の音楽とバレエ』で戦時上海をとりあげられた井口淳子先生です。
学会員でなくとも参加可能(無料)です。
ふるってご来聴ください!
後期、半期の「ガムラン入門」、今年はさまざまな専攻から多くの受講生が集まりました。
バリスタイルで楽譜無しに演奏の模倣で取り組み、学生どうしが教え合って、
このままバリのお祭りに参加したくなる良い響きの仕上がりになりました。
半期の授業で!?まるでバリの祭礼のようです。
音大ですから、普段は楽譜とにらめっこしている学生がほとんどです。
さっきやったばかりのフレーズ、もう忘れた〜と叫びながら、皆で支え合って仲良く、
新鮮な気持ちで取り組んでくれました。
実は、先日の音楽史まるごと演奏会では学生達は、それぞれの私服でステージにあがりました。
その時もすばらしい演奏でしたが、やはり衣装って大切ですね。
バックがパイプオルガンというギャップも、音大ならではの面白い光景です。
音楽学の先生方3名が、中国の寧波大学音楽学院の招きで12月2日から6日まで、現地で音楽ワークショップを開催されました。
王金旋さん(音楽学院専任講師)が大阪音大に研究員として1年間滞在されたことから実現した今回のワークショップ、シタールの田中先生、ガムランの小林先生、民族音楽学の井口先生が作曲家、野村誠さんらとともに大学生50名とこどもたち20名を対象に音楽ワークショップを3日間にわたって実施されました。
中国の学生は二胡、笛子、古琴など伝統楽器やクラリネット、ヴァイオリンなど西洋楽器の専攻生と音楽学専攻生の混合チーム、楽譜は一切使わず、オペラ、トゥーランドットでもおなじみの《茉莉花》という民謡を土台に最後は学内の音楽ホールで堂々と《茉莉花協奏曲》を演奏しました。
写真は、大学構内で演奏する小林先生と田中先生。多くの学生が足をとめ、聴き入っていました。
寧波大学は学生数一万人を超えるマンモス大学で、音楽学だけで100名以上の学生が在籍しています。