大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

大阪音楽大学大学院音楽学研究室に関連するお知らせをお伝えしていきます。研究室mail address:ongakugaku@daion.ac.jp 最新情報はTwitterで!

★【製作室だより】音楽畑2007夏号より

音楽畑に記載されている【製作室だより】からです。画像は、後日、更新したいと思います。 


■■■■■大長志野(音楽学専攻アシスタント)


むしむしとした空気の大群が押し寄せてきて、本格的な夏が迫ってきていますが、皆さんはご無事でしょうか?こんにちは、大長です。
 
制作室では、現在ある楽器を修理中です。“ある楽器”と意味深にいってみましたが、特に変わった楽器ではなく、チェンバロなんですよ。その楽器は、1984年に完成したフレミッシュタイプの楽器で、練習室に置いて使っていたものなのですが、湿度や温度の変化に悪影響を受けてしまっていました。より良い状態にするために、いくつかの作業を行うのですが、先日はチューニングピンからいったん弦をはずして、バランスの良い長さと角度を調節して、再び張りなおす作業を行いました。


この楽器には、0.22ミリ(0.009インチ)〜0.6ミリ(0.024インチ)の13種類の弦が使用されています。チューニングピンに巻き付く弦の上下の幅を比較的均等にするために、ピンに巻き付ける長さを算出して、弦の太さにあった切断位置で切断して、巻き付けていきます。


また、ピンの角度が傾きすぎの箇所が数カ所あったので、一度埋木をしてから、他のピンと同じくらいの傾きになるよう、横から見ながらドリルで穴をあけました。
穴があけれたら、また弦張りの再開です!


張り直した弦を見ていると、前と同じ弦を使っているのに、なんだかすごく美しく見えました。心機一転という感じです!!またどうぞ見にきてください!

■■■■■