大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

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#エア大音 5月4日号

松本京子先生からのメッセージ

 

日頃、コンサートの企画制作を主な仕事としている私は、 これまでに、今後のものも含めて 10 を越えるコンサートが中止や延期となりました。

思いがけずできた時間に、これまでのコンサートの映像を少しずつ Youtube に公開していま す。 名付けて「おうちでコンサート」。

一番古い映像は 2002 年。 ちょうど皆さんが生まれた頃ですね。

グループ名は「宮川彬良&アンサンブル・ベガ」。

1998 年、阪神淡路大震災で笑顔を失った人たちに再びほほえみをと宝塚ベガ・ホールを拠 点に結成されました。

9 人のアンサンブルで、ピアノ、ヴァイオリン 2 人、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ク ラリネット、ファゴット、ホルンという編成。 結成 22 年になります。

プレイリストはこちらから。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLrCMEwInkshgGJCDllvSaLA06SSB8IpO5

グループの音楽監督で作曲・編曲・ピアノ・お話を担当する作曲家の宮川彬良さんが、こ の 9 人で演奏するために作った曲に『室内楽のためのソナタブラック・ジャック>』が あります。

宝塚ゆかりの漫画家・手塚治虫が無免許の天才外科医『ブラック・ジャック』を主人公に かいた漫画からインスピレーションを得た作品です。 3 楽章からなるこの曲の各楽章のタイトルは

第一楽章「血と、汗と、涙と・・・」

第二楽章「命」

第三楽章「生きて生きて息る」

この曲の吹奏楽版の楽譜出版に寄せた、宮川彬良さんの言葉を紹介します。

『生涯、作品のテーマとして「命」を見すえた手塚作品に後押しされる様に、 僕は「命」の音楽を書こうと思い立った。これは手塚マンガに対するオマージュではない。 マンガの背景音楽でもない。この曲は手塚治虫という天才を創作にかりたてた「命」その もの・・・ 「命の三楽章」だと思っている。音楽、フレーズ、そして音の一個一個に、 確かに「命」がやどっているということを、沢山の人に知っていただきたい。』 --- 「命」の宿る音楽のあり方や伝え方、表現方法、そのために必要なテクニックなどを これから様々な形で学ぶ皆さんと、授業でお会いできることを楽しみにしています。