2月18日から21日までの四夜、修士課程1年の11名が競演する修士リサイタル(ミレニアムホール)が全て終了し、昨日は講評会が開催されました。
今年は外部(本学の講師もつとめておられる)から音楽学、音楽評論家の大久保賢さん、能登原由美さんをお招きし、四夜の全プログラムをお聴きいただきました。
昨日の講評会では総論と各演奏者に対しての批評が述べられました。
印象に残ったコメントをご紹介します(多少、受け取り間違いがあるかもしれません)。
大久保さんのコメントから
・このホールは魔のホールですね。ホールの特徴、響き方を研究してください。
・名曲中の名曲を並べるのではなく、そこに何か独自の選曲をされてはいかがですか?
・あなたは、きっちりと準備をしてくるタイプですね。ステージでの今、ここで生まれる何かを期待します。
・あなたの歌をきいて、(扮する人物に)ひれふしたり、別れが悲しくなったりしました。
能登原さんのコメントから
・演奏技術はとても高いが和声感やうたが乏しい、自分の楽器だけでなくピアノや歌を経験してみてはいかがでしょう。
・押し出すばかりでなく、引き算の美もほしい。
・最初の一音、とても大切、でも頭は次に進んでしまっている。一音を大切にしてください。
・プログラムノートのなかの「和」とは何を意味していますか?日本ですか?和の意味を深く掘り下げてください。
同じホールで同じ演奏を聴いても受け取り方はさまざまです。ただ、西洋音楽が専門ではない私が感じたこととお二人のコメントには多くの共通点がありました。
来年は音楽学から2名が登場する予定です。
音楽学は演奏ではなく発表(演奏を含むことも可)となります。
どのようなプレゼンテーションを見せてくれるのかたのしみです。(井口)