大学院音楽学研究室ブログ-Osaka College of Music

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11/7公演!ヨーゼフ・ラスカを知っていますか?

短大前期授業「音楽探検」担当、松本から、制作協力している公演のお知らせです。

日本とオーストリアの修好150年である今年、きたる11月7日、宝塚ベガ・ホールで、
1920-30年代に宝塚歌劇のオーケストラを指揮したオーストリアの音楽家ヨーゼフ・ラスカを中心に
同時代に両国を行き来した音楽家の作品を集めたコンサートが行われます。

「ヨーゼフ・ラスカ 音の架け橋」

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公演詳細リンク
http://office-vega.net/?p=9266

ウィーンに長く住まい、ヨーロッパと日本を行き来するヴァイオリン前田朋子さん、メゾソプラノ日野妙果さんと、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学で教鞭をとり特に室内楽、歌曲伴奏の分野で活動するピアニスト、ヨハネス・ヴィルヘルムさんが来日します。

東京・王子ホール(11/5)、名古屋・宗次ホール(11/2)でも同内容で行われる今回の公演、宝塚公演ではなんといっても
宝塚歌劇のオーケストラを指揮し1930年代にブルックナーの作品を日本初演神戸女学院でも教鞭をとったラスカが
身近に感じられる存在です。

演奏曲目は、ラスカが万葉集や俳句に強く影響を受け作曲した歌曲のほか、
日本で初めての政府派遣による留学生、幸田 延のヴァイオリンソナタ、彼女が東京で師事したルドルフ・ディットリッヒが
日本で作った歌、幸田延の留学先ウィーンでの先生ロベルト・フックスに、彼女が留学から帰国後に指導した山田耕筰、瀧廉太郎の作品など、
ザルツブルクの図書館でこの公演のために探しあてた貴重な楽譜も用いての充実した内容です。


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当日演奏する作曲家とその周辺の音楽家の人物相関図 当日お配りするプログラムに掲載いたします。鑑賞のおともに!

特に、ヨーゼフ・ラスカの「万葉集歌曲」「7つの俳句」は、日本の文化にウィーンへ戻った晩年も思いを寄せていたラスカからみた日本の美点と
西洋音楽の手法の両方が、メロディやハーモニーに反映され大変聴きごたえのある作品です。
日本では演奏機会がほとんどありませんが、今回の東京、名古屋、宝塚での演奏を機会に、多くの方に知っていただければと願っています。
また、今回の企画には、研究者の方々の力が不可欠で、根岸一美、佐野旭司、前田昭雄の3氏には企画監修・協力として心強いサポートを頂いています。


本学ミュージックコミュニケーション専攻に実行委員会が置かれ、来年度から本格開始の「阪急宝塚線ミュージック駅伝MOT」プレイヤー参加事業でもあるこのコンサート、ぜひ多くの学生の皆さんの来場もお待ちしています!
(学生料金あり!)


〇公演概要

日時:2019年11月7日(木)19:00開演(18:30開場)
会場:宝塚ベガ・ホール

出演
・前田朋子(ヴァイオリン)
・日野妙果(メゾ・ソプラノ)
ヨハネス・ヴィルヘルム(ピアノ)
・根岸一美(お話)

曲目
〇ロベルト・フックス /ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調 作品33 から  第一楽章

〇ルドルフ・ディットリッヒ/
 ・せっせっせ   
 ・お江戸日本橋  「日本楽譜」より

〇瀧廉太郎 /
 ・花  (武島羽衣 詩)  
 ・メヌエット (ピアノ独奏)

〇オイゼビウス マンディチェフスキ /『昇りゆく満月』
   ~ソプラノ、ヴァイオリン、ピアノの為の曲 

〇ヨーゼフ・ラスカ/万葉集歌曲(全5曲)

〇ヨーゼフ・ラスカ/ソプラノ・フルート・ピアノのための『7つの俳句」(ヴァイオリン版)

〇幸田 延/ヴァイオリン・ソナタ第1番変ホ長調

山田耕筰
 ・からたちの花
 ・鐘が鳴ります
 ・たたえよ、調べよ、歌いつれよ 他


企画協力・監修
・根岸一美(音楽学者、大阪大学名誉教授、元同志社大学教授)
・佐野旭司(音楽学者)
・前田昭雄(音楽学者、指揮者、ウィーン大学名誉教授、上野学園音楽大学学長)


入場料
・全席自由 
・一般 4,000 円 学生2,000 円

チケット/お問合せ
(公財)宝塚市文化財団 0797-85-8844 日・祝休み
https://www.t-clip.info/